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September 27, 2004

きんの映画評・vol.1

はじめに・・・

実は私、ここ数年、ニフティさんの映画サイトで『勝手に映画評』というコーナーで、コメントさせていただいてました。(もう終っちゃったんですけど・・・)
その後、ブロードバンド放送の映画情報番組、『MOVIE CLIP』でナレーションもやらせていただきました。(こちらも終っちゃったんですけどね・・・)
この仕事をやらせていただいたおかげで、自分の中の映画の視野が広がりました。
まず、公開前の作品を観る事が出来る。これってものすごく嬉しい!そしてそれ以上に嬉しいのは、普段、自分じゃ絶対見ないような幅広いジャンルの映画を観る事ができ、沢山発見することがあったのです。そして思いました。
この世には、ヒットしなくても、話題にならなくても、隠れた名作が沢山あるぢゃないのっ!と。

というわけで、このコーナーでは、私が作品を観て、感じたことをつらつらとお喋りしたいと思います。
「これは必見!」というお勧め映画から、「ん?」と思う映画まで。
まあ、なんでもそうですが、好みってのは、その人それぞれのセンスや価値観で全く違うもの。
あくまでも私の感覚なので、あしからず・・・。

では記念すべき第1回目の作品は・・・これっ!

きんの映画評vol.1→『エレファント・マン』

『エレファント・マン』

この映画、30代の方は小学校のころに観た、という記憶があるのでは?私もそうで、その時の印象といえば、「コワイ。気持ち悪い映画」ということだけ。小学生の感じ方としてはそうなのでしょう。
この映画のパンフレットをたまたま稽古場に置いておいたら、かんちゃんはじめ、数人が「ちょっと見せて」と興味を示しました。どうやらこの作品、1度観た人には、「コワくて気持ち悪い映画だったけど、なんか心に引っかかってる」という、衝撃的な作品なんでしょうね。

さて、この映画が今年、作品誕生25周年としてニュープリント版で蘇りました。
実は私、この作品がデヴィット・リンチ監督作品だったって知らなかったんです・・・不覚・・・好きな監督なのに・・・それだけに余計に期待大で観ちゃったのですが・・・一言で言っちゃうと、素晴らしい!!どんどんと話に引き込まれていき、最後まで集中して観てしまいます。そして、当時43歳だった、アンソニー・ホプキンス氏が、今とはまた違うテイストの演技で博士役を演じています。
とても意外だったのが、クスリと笑ってしまうシーンがあったこと。上流階級の人々がエレファント・マン=ジョン・メリックを病院の一室へ見舞うシーンがあるのですが、その表現に思わず“フフッ”となってしまうのです。それはつまり、見舞う事が売名行為になるという、偽善に溢れた上流社会の人々への嘲笑につながるわけですが、こういうシーンの作り方をする、D・リンチ監督のセンスがいい!
そして実在したというこの主人公、J・メリック氏の心の美しさが、彼の運命を更に悲しく浮き立たせ、もう・・・切ない!辛い!やるせない!彼が駅のトイレで野次馬に囲まれ、叫ぶシーンがあります。「僕は動物じゃない!人間なんだ!」そして気を失ってしまうジョン・・・自分は人間だ、と叫ぶことがどういうことか・・・とにかく沢山のシーンがいちいち心に突き刺さってくるのです。
12歳の時に感じたことと、35歳の今、感じることは面白いほど極端に違っていて、それがまた自分を知る、バロメーターになりました。
私と同じ、子供の頃に観た、という人に、特にお勧めしましょう。きっと、今、感じることは明らかに違うはずです。

(11月ロードショー予定)

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