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October 12, 2004

きんの映画評 Vol.5→『舞台より素敵な生活』

きんの映画評 Vol.5→『舞台より素敵な生活』

ここのところ、ロバート・レッド・フォード氏に、すっかり信頼をおいてます。
なぜなら、最近私が観た彼の関連作がみんな面白いから。
主演した『ラスト・キャッスル』では、軍刑務所に収容された、ベトナム戦争の伝説的な将軍を演じました。過酷な管理体制を強いる刑務所長に対し、仲間を団結させ勇敢に立ち向かう、男義溢れる骨太な作品にウットリでした。
ビデオで観た監督作『リバー・ランズ・スルー・イット』は良きアメリカ文学!って感じで、また、ブラピの初々しさにキウュンときちゃいました。
そして製作総指揮でもご活躍。前回ご紹介した『モーターサイクル・ダイアリーズ』も実はロバートさんなんです。で、今回の作品。これもよかった!

主人公は売れっ子劇作家のピーター(ケネス・ブラナー)。劇中の子役の事がうまく書けず、スランプに陥ってる。なぜなら子供嫌いだから。追い討ちをかけるように、妻のメラニー(ロビン・ライト・ペン)からは、子供が欲しいとせがまれ、これまた最悪のタイミングで、近所に少女が引っ越してくる。もひとつついでに言っちゃえば、隣りの犬がワンワンうるさい・・・もう最悪の状況・・・しかしピーターは、いっそのこと、この女の子から子役を書くヒントを得ようと考え、彼女に近づいてみる事にした・・・。

前にコメントした『笑の大学』もそうでしたが、「堅物な人の面白さ」ってたまんない!この劇作家、ピーターもかなりカタブツ。でもそんな人がどんどん崩れていくのを観るのが楽しい!客には最初「嫌なヤツ」に見せておいて、だんだん「憎めないヤツ」になり、最後には「もうこの人好き!」ってなっちゃう、典型的なパターンにハマりました。さすがロイヤル・シェイクスピア・カンパニー!ケネス・ブラナー氏が好演です。
さて、この作品には、様々な"障害"が登場します。
引っ越してきた少女は足が悪い。同居している奥さんの母はアルツハイマー。また、主人公に対しての障害、という意味で言えばまだあります。「自分はピーターだ」と名乗る、ニセ者ピーター。隣りのうるさい犬。奥さんの「子供が欲しい」という願い。わがままな舞台役者達。足の悪い少女も、彼にとっては"障害"なのです。
じゃあ、障害ってなんだろう?生きていくことに対して自分の前に立ちはだかる様々な障害・・・それは生きていく上で、大なり小なり人間にはたくさんある。問題は「それを障害と思うかどうか?」ということ。ちょっと考え方を変えて付き合っていけばなんだかへっちゃらになる。
ピーターもそうすることによって、考え方が180度変わり、今まで"障害だと思ってた事"を次々とクリアしていきます。ひとつの見方しか出来なかったり、偏った考え方を捨てないと、前へは進めない。逆を言えば、いろんな見方、考え方をしていけば、ぐんぐん前進し、面白い人生になっていく。まさに『舞台より素敵な生活』になる。そんなことを感じさせてくれる作品です。

この作品の原題は『HOW TO KILL YOUR NEIGHBOR’S DOG』、つまり『隣人の犬を殺す方法』。実はピーターは思いがけないある方法で、あのうるさかった犬を殺し、静かな生活を手に入れます。
もしあなたならどうしますか?自分で?それとも・・・?
答えは・・・もちろん、映画館でどうぞ。

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