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January 25, 2005

きんの映画評Vol.9→『ローレライ』

きんの映画評Vol.9→『ローレライ』

『ローレライ』

それは去年の11月のこと。帝国ホテルのスイートルームで、私はある人を待っていました。この方の作品を何本観たことか…何度、スクリーンでその演技に魅了されたことか…思いを馳せてる私の前に、ついにその人は現れました。誰あろう…役所広司さんです。
実は映画『レイクサイド・マーダーケース』のインタビューをさせていただくという、なんとも大ラッキーなお仕事をニフティサマの守屋サマサマから依頼され、おかげでガッチガチでコッチコチなインタビューになってしまいました…(この模様はmovie@niftyの最新映画特集のページでご覧になれます)
とにかく素敵な人柄に終始ウットリ。私のつたない質問に、ひとつひとつ考えながら丁寧に答えてくださるわけですが、その考えている顔がまた素敵~。もっと考えてて!あたしはそのお顔を拝んでるだけで幸せっ!という位。今想い出してもウットリ…。で、その帰り際、東宝の方に「白土さん、役所さんが好きなら、『ローレライ』もかなりいいですよ~ホント、カッコイイですから」と言われ、先週、早速観てきました!

話は1945年。第二次世界大戦。日本軍が窮地に立たされた戦況で、最後の切り札となったのが、潜水艦、ローレライ。東京に第三の原爆を落とすという、米軍の作戦を決死で阻止しようと、艦長、絹見少佐(役所)と、70名の乗組員たちが日本を死守するために全てを賭けて闘う…。

もともと、潜水艦モノや宇宙船モノは大好き。だってピンチになっても逃げ場がない!その中でどう切り抜けるか?というまさに密室劇なところにハラハライライラドキドキするのでしょう。今回もまさにそう。次々迫る危機にこっちも焦ります。しかし、単に海戦だけではありません。脅威的戦力“ローレライシステム”と、それを起動させることができる一人の少女の謎や、日本軍内部で起こる争いなどで、ストーリーに厚みを持たせ、意外にも淡~い恋もあったりします。まあ、正直、「そんなに厚くせんでも…」と思う部分もありました。案外、艦内での戦いだけで結構もっちゃうもんで、逆に場が変わりすぎることで、集中が解けてしまう。そのへんが残念でしたが、最終的には役所さんの渋い演技にウットリできたので、良しとしましょうっ。
実は、あるシーンを観ていくうちに、ふと「あ、この人達はもともと普通の人なんだ」と気づきました。今の時代のように、仕事としてでもなく、ましてや戦うための訓練をきちんと受けたわけでもなく、乗組員全員が戦いのエキスパートではない。殆ど素人、つまり自分の家族や友人がただ「お国の為に」と戦場にかり出されていたんだなあ、と思うと本当にゾッとするばかり。戦争の恐ろしさと嫌悪感が増幅されました。
なぜそんな風に思ったか?そのシーンとは何かというと…実はこの作品には元劇団員の原圭一君が随所に出ていて、圭一が出てくるたびに、彼自身が出兵したような気になり、観ていて可哀想になってしまったのです。最後はなんとか無事に帰ってきてくれないもんかと願うばかり…彼の戦いっぷりをスクリーンで観てあげてください。白い水兵服に無精ヒゲを生やした丸顔の男です。
でも、探す事に気が行き過ぎて、大事な事を聞き逃す事がしばしばな私でした。

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