親分いよいよ!・・・・・・かん。
さて、先週の土曜日、いよいよウチの親分の料理教室が始まった。
朝9:30
バックの中身を一緒に確認。
「いい?
エプロンと、帽子と、上履きと、タオル二枚、
入ってるから。
あと、お米1合、ここに入れたからね。」
今日は初日だというのに
どしゃぶりの雨。
生徒さん、休まずに集まってくれるといいな・・・・・・・・
長靴を履いた親分を玄関まで、お見送り。
「行ってらっしゃい!
優しく優しく、教えてあげるんだよ。」
どしゃぶりの中、出て行った。
ドアが閉まったので、部屋に戻ったが
何だか気になって、私は外へ出た。
親分がカバンを肩に引っ掛けて、テクテクと歩いて行く後姿を
見送った。
「お、歩いてる歩いてる。」
これじゃ、まるで、小学校一年生の母親だ。
ウチの子、ちゃんと学校まで辿り着けるかしら?
皆と仲良くできるかしら?
楽しく、過ごせるかしら?
今まで、膨らんでいた希望が、現実になると
こんなにも、不安に変わるとは。
我ながら、可笑しくなった。
教室開始時間は10:00。
私は、10時を少し過ぎた頃、
その調理場へこっそり見に行くことにした。
忍び足で、廊下を歩いて行くと、
開いているドアから、皆が見えた・・・・・・・・
すると親分は、生徒さんが一生懸命調理している中
突っ立って、楽しそうに
おしゃべりしているではないか!
「何、おしゃべりしてんだよ。
ちゃんと、生徒さんに教えなきゃ、ダメじゃ~ん!」
私はまたもやヒヤヒヤした。
そこへ、後からスタッフさんが通りかかる。
「こんにちは。」
「あ、すいません。丸山の娘です。
今日は先生の初日なので、ちょっと心配で見に来ました。」
「あら、じゃあ中へ入れば?」
「ダメダメ!!私が来たこと言わないで!」
「あははは!大丈夫ですよ、ちゃんとできますよ。」
私は、親分から見えそうになると
柱の影に隠れて、声だけ聞き
また、顔を出しては、様子を見た。
しばらくすると、生徒さんの質問に答えたり、手伝って
指導したりしているではないか。
「お、やってるやってる。」
やっと、安心して帰ることにした・・・・・・・
さて、終了予定の13時より前に
親分は帰ってきた。
「お帰り~。早かったね。
どうだった?皆の様子は?」
「おお、結構、楽しそうにやってた。
皆喜んでたよ。」
「あら~!それは良かったね~!!
じゃあ、次回がもう楽しみね。
どんな人が来てた?知ってる人いた?」
「いない。
オレより年上の人が2人いた。
70代後半。
もしも、奥さんがいなくなって、何もできないんじゃ困るから来た、
って言ってた。」
「偉いね~!」
「だからオレも、ウチの奴の話した。」
こうやって皆で作って、話して、
一緒に食べることで、生まれる
沢山の素晴らしいことがある。
親分はいつもより、確実にテンションが高くて元気になっていた。
これでいいのだ。
先日、親分が携帯が欲しいと言い始めたので
いよいよ買い与えた。
使い方を教えたが、未だかつて
使ってる気配はない。
今日は、友達と ”万葉の湯” へ遊びに行った。
一緒に行った友達は、なんと、ジジイなのに携帯を2台も持ってるそうじゃ。
その影響を受けて、欲しくなったのだろう。
しかし、さっき部屋をのぞいたら
親分の携帯が、部屋で留守番してるやないかい!!
いつ、使う気?




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