学校の授業で・・・・・・・・・・・かん。
先日、近所の中学校から女子生徒が3人、
ウチへ来た。
なんでも、授業の一環で、
”職業について知ろう”
みたいなことらしい。
事前に先生から連絡があり、本人達も数日前に挨拶しに来た。
私は「何を聞かれるんだろう?」と朝からちょっとウキウキ。
だって、私、インタビューされちゃうのよ。
しかも、将来を夢見る可愛い中学生ですよ。
もう、キラキラ輝いてるわけですよ。
そんな未来を担う子供達に、お姉さんはどんなトークをしたらいいのか?
と、ウキウキワクワクだったのさ・・・・・・・
午後1時を過ぎた頃、3人はやってきた。
「あら、いらっしゃい。今日はよろしくお願いします。」
「よろしくお願いします。」
「よかったら、座る?」
「いや、大丈夫です。」
「あ、そう・・・・・・・
皆さん、名前は何ていうの?」
のっけから、私が完全に仕切っている。
一通り私が聞いた後、いよいよ始まった。
「なぜ、この仕事をやるようになったんですか?」
「そうね~、なぜか~。
この店はね、元々私のお婆ちゃんの時代からやってたんだけど・・・・
って、ちょっと待って。
あんたたち、ノートとかに書かないの?」
「はい。」
「え?覚えてられんの?」
「はい。」
「あ・・・・・そう・・・・・」
なんとなく、雲行きがあやしくなってきた。
「私は本当は別の仕事が本業なんだけどね・・・・・」
と、間に、気になる言葉を入れてみた。
これは、きっと聞いてくるだろう。
「その仕事は何ですか?」ってな。
そして、中学生がしゃべった。
「お店をやってて、嬉しいことは何ですか?」
あれ?スルーした?
今、きれいにスルーしたの?
「やっぱり、沢山、売れた時だね。
あと、お客さんとしゃべってる時かな。」
そう言えば中学生は
来た時から、3人で小さい三角形を作って立ったまま
微動だにしていない。
そして顔に表情がない。
ま、ちょっと笑うけど、基本的にツタンカーメンである。
それからまた、プリントを見ながら
「大変なことはなんですか?」
「気をつけていることはなんですか?」
と聞いてきた。
三体のツタンカーメンがこっちを見て
聞いてんだか聞こえてないんだか、
聞いてるんだけど、何を考えているのか
全くわからない感じで、三角形を作って立っている。
以上でプリントに書いてある質問は終わったらしく
あとは、自由に聞いていいらしい。
三体がやっと、ザワついてきた。
お、いいぞいいぞ、生き返ったのか?
私は嬉しくなって
「何でも、聞いて![]()
人生相談、恋愛相談、何でも受け付けるわよ。」
「はははは・・・・・」
三体が笑った。
生きている!
三体は生きている~!!
三体はまだプリントを見て、ちょっともじもじしている。
さぁ、こっからがディープな時間になるわね~。
「今日はどうもありがとうございました。」
「何!? 終わり!? もう終わっていいの!?
てかさ、その挨拶までプリント見て読んでんじゃねーよ!」
三体はやっぱりツタンカーメンだった・・・・・・
そして、一体がこっちに歩いてきて封筒を差し出した。
金か?金なのか?
「あの~これ、アンケートなので書いて下さい。
今度取りに来ます。」
アンケートかよ!
「はい、わかりました。
今日は御苦労さまでした。」
三体は帰って行った。
10分で終わった。
ま、こんなもんかな・・・・・・・・
思えば、大人になってからわかることは沢山あって
あの頃はわけがわからなかったことはいっぱいあった。
日光とか、今行った方が全然楽しめる。
小学生の頃は東照宮の前で、ぼぉ~と口開けてただけだもんな。
勉強も、今になって学ぶ楽しさを知ったくらいだから。
奴らがツタンカーメンになるのも、無理はねえ。
だから彼女達が大人になった時、
ふと、思い出してくれればいい。
この店で、聞いたお姉さんの話。
思い出すわけねーな。


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